|
今回、私たちが復元企画いたしました「佐竹本三十六歌仙絵巻」は鎌倉時代に詞書は後京極良経、絵姿を似絵(肖像画)の名手、藤原信実が描いたと言われる日本最古の歌仙絵巻であることからか、大正八年に余りのも高価なため、一人にゆだねる事ができず、巻頭、住吉大明神をあわせて、三十七枚に切断される悲運に陥り、もはや、絵巻として二度と鑑賞する事ができなくなり「まぼろしの国宝」とさえよばれるに至った、この絵巻絵を「平成の佐竹本三十六歌仙絵巻」として復元模写したものです。佐竹本三十六歌仙絵巻の復元が全国にたくさんおられるであろう、日本の古き良き文化と伝統を愛される人々の夢をかなえるものと信じ、全国佐竹本三十六歌仙絵巻復元会のご協力の元、復元したものであります。幸いにも、第一回の復元展を「佐竹本三十六歌仙絵巻」と称されるようになった、絵巻の第二の故郷でもあります秋田市に於いて秋田魁新報社・NHK秋田放送・ABC秋田放送・AKT秋田テレビ・AAB秋田朝日放送等の後援にて大好評のうちに行なう事ができました。
復元に際しては監修・復元会会長・東野四郎(KK・愛染社長)、彩色指導・伊藤敏子、歌仙絵及び詞書の制作は朝廷の礼式や装束などの有識に詳しく、大和絵にも熟達した元横綱若乃花の化粧回しの原画制作等もてがけ、第一線で活躍中の作家柳橋昭、神谷徳治など染色に携わっておられる諸先生方のご協力で、高級正絹に手描友禅の技法で往時の真価を損なうことなく復元する事が出来ました。絵巻の復元が諸先生方が蓄積された教養と感性、匠たちが今日まで培った高度な技術とが心を観る人に伝え、伝統工芸としての技が後世に継承される事と信じております。また、「平成の佐竹本三十六歌仙絵巻」がイギリス日本大使館にて展示会を開催、後に大英図書館に永久収蔵という名誉もいただく事になりました。
三十六歌仙とは、平安時代に、藤原公任が古今の優れた歌人を選んだ三十六人の総称であり、これに始った事は周知の事であろうと思います。これをもとに、鎌倉期に作られた最高傑作とされる三十六歌仙絵巻が
加茂氏により奉納先の、京都・御祖神社(下賀茂神社)より佐竹家にわたり、佐竹本三十六歌仙絵巻と呼称され継承されていくのであります。また、数多くの神社仏閣に奉納された扁額三十六歌仙は各地に数多く残って、唯一国宝三十六歌仙額は日光東照宮に存在しております。左右に別れ歌合にされていたものが、神社、寺院内の神に、右方、左方にわかれ
、願文を心に秘めて奉納された。それほどに、三十六歌仙は神聖なる物とされていたのであります。絵巻物ゆえに、芸術品の域を脱する事ができず、大正六年佐竹家から売立られた本絵巻は、他の名品を圧して、最も注目され、価格も最高価の三十五万三千円で落札され、今日の価格になおせば約四十億円に値すもので、世の注目をあつめました。さらに僅かの間、大正八年には再度、売立られるにあたり、ときの三井財閥の総師であり又、茶人としても著名であった益田孝(鈍翁)らを世話人として、本絵巻を三十七枚(巻頭住吉大明神)の断簡として売立られることとなったのであります。歌仙絵図の評価額は現代においても男もので一億円、女ものだと二億円を超えると噂されて、一 際人気の斎宮女御は別格でありました。
「佐竹本三十六歌仙
復元会提供」一部加筆
佐竹本三十六歌仙復元会
会長 愛染社長 東野四郎 |
|
副会長
聞知尋会 小耳眼 お問い合わせ
 |
|