| 真言宗 |
| 普門山・蟹満寺 |
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京の方角から、山城大橋を過ぎ、木津川の堤防を南に行くと、突然蟹満寺の案内標識が現れる。案内のままに左折して川沿いを行くと場違いのような所にこの寺は佇んでいる。長い歴史の流れで村の中に取り残されている感があるるが、篤い信仰によって継承されている寺である。自然に同じ民族として平和な日々が過ごされてきたが、多くの渡来人が寄り集まった地域であったのでしょう。仏教、人間、蟹、蛇に譬えられた慈悲と争いの話が残る。 当寺は奈良朝以前、秦氏の一族秦和賀によって建立され、後に行基菩薩の関与により民衆のあつい信仰を集めた。 また今昔物語集巻十六第十六話等多数の古書に創建にまつわる有名な“蟹満寺縁起”が記され、仏教説話として広く世間に紹介されている。 |
![]() 観音堂 |
![]() 観音堂横(蟹と大蛇の額) |
| 残されている説話の観音様を写したのでしょうか。本尊の釈迦如来に劣らず信仰を集めています。 縮小された寺領のなかに、小ぶりの御堂を再興して継承されてきたのでしょう。昔の地域の人々の誠が感じられます。説話の通りに観音堂の横に掲げられている蟹と大蛇の額。争っても勝ちようのない蟹が、たくさんの犠牲をはらって大蛇に挑み、娘(観音信仰)を助けた。そんの語り部は団結を今に教えてくれている様です。 |
![]() 本堂 |
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現在は縮小されて、大寺とは云い難いが、大伽藍を備えた寺であったことは想像はつくし、近年その遺構を発見したと聞いた。 それは、残されているどの小寺にも云える事と思うが、本尊と本堂の規模で想像がつく。 |
![]() 本尊釈迦如来 |
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本堂中央に祭祀されている国宝釈迦如来像は、今から一千三百年の昔白鳳時代の名作が金銅座像、八尺八寸(二M六十七)重量二千貫(七屯)と証する初唐様式を直摸する堂々たる尊像で、しかも殆んど完全にちかい原型のまま今日に至り薄衣を透して美の重量性を発揮した豊満な肉体を刻出して容貌は荘重であり端麗である。 螺髪と白豪をつけず人間味をおびた相好で親しみを覚える。また、施無畏の印が異例に上品になって信仰の篤さの大切を教えている。信者が見つけた現是利益であろう、足腰の悪い人に施しがあるとされ、右の脛をさすり、自分の悪いところをさすると癒されると云う。その右脛が一層の光沢を放っている。不思議はある、これが口コミで多くの信者を遠くからも通わせ救われている。 |
蟹満寺縁起 |
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太古、このあたりに善良で慈悲深い夫婦と一人の娘が住んでいました。 娘は幼い頃から特に慈み深く、常に観音経の普門品を読誦して観音様を信仰していました。 ある日のこと、村人が蟹をたくさん捕えて食べようとしているのをみて蟹を買い求め草むらへにがしてやります。また娘の父が畑を耕していると蛇が蛙を呑もうとしています。 何とか蛙を助けてやりたい父は蛇に向かって「もしおまえがその蛙を放してやってくれたら娘の聟にしよう」と言ったのです。すると不思議にも蛇は蛙を放し、何処ともなく姿を消したのでした。突然のこととはいえ大変な事を言った父は、仕事も手につかず家に帰ると、ことの次第を娘に語り不本意を悔いたのでした。案にたがわずその夜、衣冠(五位)を着けた紳士が門前に現われ昼間の約束を迫ってきました。困りはてた父は嫁入りの仕度を理由に三日後に来るようにと男を帰したもののどうすることも出来ません。遂に約束の日が来ました。 雨戸を堅く閉ざして約束を守ろうとしない父親に腹を立てた男は、本性を現し蛇の姿となって荒れ狂います。娘はひたすら観音経の普門品を誦え、娘の父母は恐ろしさのあまり身を縮めているその時、いかにも麗しい温顔に輝く観音さまが現われ「決して恐れることなかれ汝らの娘は慈悲の心深く常に善良なおこないをされ、又我を信じて疑わず、我を念ずる観音力はことごとくこの危難を除くべし」と告げて姿を消しました。 間もなくどうしたことか雨戸を打つ爆音は消え、夜が明けてみると戸外には、ハサミで寸々に切られた大蛇と無数の蟹の死骸が残されていました。親子は観音さまの御守護を感謝し、娘の身代りとなった、たくさんの蟹と蛇の霊を弔うため御堂を建て観音さまを祀りました。 たくさんの蟹が満ち満ち恐ろしい災難が救われた因縁で建てられたので蟹満寺と名づけられ観音経の普門品を読誦していたので普門山と号されたのです。 |
渡来人の多かったこの地の出来事が偲ばれる話、古人の知恵が後世に遺恨を残さないよう、それぞれの種族を他の生き物に譬えた話が各地に残る。 |
拝観時間・8:00〜16:00・休み5/8 一般。高校300(250)・中・小学200(100)・引率者無料 車椅子拝観不可(境内可・介添え人要・堂内背負って可) 〒619−0201 京都府相楽郡山城町綺田浜36 TEL0774−86−2577 |
写真撮影・阿耳眼 |
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